日本住宅総合開発、積雪地域向け住宅用太陽光発電設備発売
両面発電パネル商品化
住宅用太陽光発電設備販売の日本住宅総合開発(愛知県名古屋市、加藤皇大社長)は2023年9月15日、積雪地域の住宅向けに出力425Wの両面発電パネルを発売した。製造委託先からパネルを調達し、パワーコンディショナや架台とともに商品化した。初年400セット、計2MWの販売を目指す。
同社は、トップコン技術を導入したn型単結晶ハーフカットセル108枚搭載の両面発電太陽光パネルを調達。さらに、積雪地域に多い無落雪屋根に設置できるように、パネルの下部を嵩上げし、パネルに傾斜がつく専用の架台を採用した。
同社の加藤皇大社長は、「両面発電パネルを使えば、雪の影響で表面の発電が低下しても、裏面は反射光によって発電する。一般の片面発電パネルと比べて、20%程度発電量が増加する」と特長を語る。
同社はホクエイ、ヤブシタ、中・プロフェンスの3社から架台を調達する。ホクエイ製とヤブシタ製の架台を採用した設備一式をkWあたり15万円で、中・プロフェンス製架台の設備を同12万円でそれぞれ卸す。通常の傾斜屋根用の設備も用意しており、同8.5万円で販売する。
加藤社長は、「住宅向けに両面発電パネルを販売する企業がなく、独自に商品化した」とし、太陽光パネル単体をEPC(設計・調達・建設)会社などへ卸す考えも示した。24年1月には他のパネルメーカーと契約を結び、狭小屋根用の両面発電パネルを発売する予定だ。
両面発電太陽光パネルの外形は1722mm×1134mm×30mm、質量は24kgで、パネル変換効率は21.8%、出力保証期間は30年間である。
同社は、住宅用太陽光発電設備の販売会社として19年に設立。北陸や北海道などの積雪地域で設備の販売を伸ばし、23年8月期の売上高は前期比93%増の27億円だった。