栄住産業 太陽光架台発売
屋根に穴を開けない工法開発
屋根の防水工事を手掛ける栄住産業(福岡市、髙瀨直弘社長)はこのほど、屋根に穴を開けずに太陽光パネルを設置する独自の架台を発売した。太陽光発電設備の施工も請け負い、工務店やPPA会社に提案していく。
同社は23年4月、専用の台座レールを開発し、屋根に穴を開けずに太陽光パネルを設置する工法を編み出した。長さ4m弱の台座レールの裏面に専用のテープと接着剤を塗布して屋根に固定し、レールにパネルをスライドさせて設置する仕組みだ。
同社は、部品点数を減らし、施工の簡素化を図った。狭小屋根や低勾配の北向き屋根にも太陽光パネルを設置できるように勾配調整ボルトも商品化した。
太陽光パネルを含めて1㎡あたりの重さを12kg以下に抑えた。今回の工法は自社の金属防水屋根用のもので、まずは住宅向けに提案していく。すでに5件受注し、23年10月には大阪府東大阪市内の戸建住宅に初納入する。
同社西日本営業推進部の吉田洋係長は、「折板屋根にも設置できるか検証している。様々な屋根に設置できるよう改良し、販路を拡げていく」と語る。
製品名は『ハルソーラー』、製品保証は15年間である。
同社は12年に太陽光発電市場に参入。磁石と接着剤で固定したり、金属屋根と太陽光発電設備と架台を一体にしたり、屋根に穴を開けない工法を開発し、屋根上を中心に住宅用約4.2MWと産業用約11MWの太陽光発電設備を施工した。