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オルテナジー、売上28%減28億円

住宅架台出荷増も産業用向け減速

同社製架台の設置イメージ

太陽光架台の製販を手がけるオルテナジー(東京都立川市、髙橋眞剛社長)は、2015年10月期におけるグループ全体の売上高が前期比28%減の28億円で推移した。住宅用架台の販売は上向いたが、産業用向けの出荷が減少した。今期は製造コストを低減し、住宅用市場への販売を強化する構えだ。

同社の住宅用架台は、フレームを屋根の形状に合わせ格子状に組み、屋根上に乗せてからフレームの両端と住宅の両側の軒先とをボルトで固定する独自製品だ。設置時に屋根面に穴をあけない点が特長である。

営業グループマーケティングチームの佐藤誉世夫チームマネージャーは「全ての屋根に対応可能で、雨漏りの心配もない。耐久性も自信がある」と話す。同社は架台だけを販売する場合もあるが、パネルとセットで架台を販売することが多い。施工の依頼も請け負う。

住宅用架台の出荷は好調だ。15年10月期は件数ベースで前期比17%増の1040件。売上高は同1億円増で伸長した模様だ。

だが、産業用向け架台の販売が低迷した。14年10月期の売上が約25億円だったのに対し、前期は14億円に落ち込んだ。佐藤氏は、「市場が縮小し、産業用の売上は減少した。だが産業用は件数でいえば1割程度。重点はあくまで住宅用だ」と話し、住宅市場へ軸足を据える姿勢を強調した。

今年8月、ハウスメーカーの住友林業と取引を開始。住友林業が建設する住宅向けの架台の出荷を始める。今後住友林業と取引関係にある商社や工務店への商流を広げる考えだ。

佐藤氏は「これまで1棟ごとに異なる屋根に合わせて架台を組んできたため、受注生産に近く、コストは割高だった」とし、「アルミ製架台はkW単価8万円程。今後は共通部材の開発や部材点数の削減に努め、kWあたり5~6万円での販売を目指す」という。

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