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アリョール、気象解析技術を発電量予測にも活用

太陽光発電を電力事業で電源として活用したい場合、精度の高い発電量予測が不可欠だ。気象計測ベンチャーのアリョール(東京都中央区、山本喜昭社長)は、太陽光向けのシミュレーションソフト販売などを手掛けるが、それらの技術を活かした発電量予測サービスの需要が高まっている。

同社は、気象衛星ひまわりの雲画像を解析し、日射量を推定。全国を1㎞四方に細分化した日射量データの30分単位での提供を可能としている。基本的には5㎞四方での提供が多いという。

同社はそれらを基にしたシミュレーションソフトをライセンス販売。提供するデータ範囲の変更のほか、直達日射量や散乱日射量、海外データの提供といったカスタマイズにも対応。現在、約50社が利用している。山本喜昭社長は、「太陽光関連では、当初メガソーラー関係が多かったが、最近は住宅用や低圧産業用の引き合いが増えている」と話す。

気象データの提供のほか、故障診断などに活用できる時間単位での推定発電量のデータ配信サービスの提供、発電量や消費量の予測も実施。蓄電池の充放電の最適化ソリューションなどの開発にも携わった経験を持つ。

「太陽光だけでなく、電気の使い方といった家庭におけるエネルギーの有り方なども分析し、全体での最適化に関するニーズが高まっている。太陽光を電源として使用する場合、予測精度の向上は不可欠。精度をさらに向上させていきたい」(山本社長)。

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