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英弘精機、発電量予測システム今夏にも発売

スカイカメラで雲の動き読む

スカイカメラ

気象計測器メーカーの英弘精機(東京都渋谷区、長谷川壽一社長)は、地上から雲の動きを計測して、太陽光発電所の発電量を予測する発電量予測システムの開発を進めている。今夏にも商品化する予定だ。

開発中のシステムは、魚眼レンズを搭載した全天候型のスカイカメラを使う。空を撮影して雲の動きや厚みなどを細かく計測する。画像処理ソフトを用いて解析し、1時間以内の日照量を高精度に予測する装置だ。

システムには、直達日射計などの計測器や気象データから発電量を予測するソフトも導入して充実させる。

太陽光発電の電力を市場に販売していくためには、発電量を予測しなければならない。現状は気象データを活用して、翌日の発電量を予測しているが、予測が外れることも少なくない。需要よりも供給が下回ると、インバランス料金が発生するため、発電量は固めに見積もらざるを得ないようだ。

長谷川社長は、「より高精度に発電量が予測できるようになると、高度なオペレーションが実現し、収益アップに繋がるかもしれない」とし、「いま開発中のシステムはまだ誰も世に出していないもの。ニーズを汲み取った製品にしあがるように、予測できる」と自信を見せる。

スカイカメラ単体は13年下期から欧州で販売している。定価は200万円程度。メガソーラーなどの大規模な発電所向けに出荷を伸ばしている。日本でも今春より販売していく予定だ。

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