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ベクター・クアトロジャパン、太陽光コンサル100件超

2年で1.5GW

同社が関わったスペイン・アルバセテの5MW発電所、追尾架台を採用している

スペインの再エネコンサルティング会社、ベクター・クアトロの日本法人が、太陽光発電所のコンサルティング事業を展開している。2014年に関わったプロジェクトは100件を超え、対前年と比べて倍増した模様だ。

同社の日本法人は13年1月に設立。発電事業者向けに、プロジェクトの現地調査やリスク管理、資金調達、プラント監査など、発電所のプロセス全体を管理する。初年度のコンサル件数は約50件で、その100%が外資系の事業者だったが、14年は100件を超え、3割近くを日本企業が占めた。設立から14年末までに関わったプロジェクトは1.5GWに及ぶという。

日本法人の社員構成は日本人と欧州の技術者が半々。カントリーマネージャーのホルヘ・デ・ミゲル氏は、「日本はメガソーラー開発の経験を持った人が少ないため、ヨーロッパの技術者を採用している。大型メガソーラー開発のスペシャリストと、日本事情に精通する日本人スタッフを抱えているので、国内外の企業から支持されている」と話す。

顧客は発電事業者のみならず、外資系金融機関もあるという。日本のプロジェクトに融資する判断材料として、各発電所のリスクや運転開始後の収益試算、着工後のスケジュール報告や許認可通りの施工が行われているか説明を行う。

ミゲル氏は、高品質かつ低コストで発電所を建設するために、様々な工夫の余地があると話す。「例えば、発電所の設計者が図面だけを引き、その図面に対して建設会社数社に見積もりを取る。設計から施工まで1社が元請となり、それによるオーバースペックの発電所を複数見てきた」。

現状、日本では発電所建設のテクニカルサービスの部分が大きいが、今後は、完工した発電所のアセットマネジメントも行っていく。同社グループ全体では、欧米で945MWのアセットマネジメントの実績を持っている。

ホルヘ・デ・ミゲル カントリーマネージャー

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