仏シエル・テール・インターナショナル、水上架台 受注30MW
水上架台メーカーの仏・シエル・テール・インターナショナルは2014年12月末時点で日本向けに計5ヵ所、出力にして約3.8MW分の架台を出荷した。千葉県の山倉ダムで建設される約13.4MWの水上メガソーラー向けに架台を供給することが決まっており、既に日本で30MWほどの受注を抱えている。
昨年12月1日付で同社日本法人のシエル・テール・ジャパンの代表取締役に就任した森一氏は、「日本市場での実績ができてきた。製品も事業者や施工業者から高い評価を得ており、様々な事業者やEPC、地方自治体などから声をかけていただく機会が増えた」と状況を語る。
品質については裏付けもある。設置時の風の影響に関してフランス国立航空宇宙研究所(ONERA)による風洞実験済みで、最大58.3m/sまで耐久可能となっている。また、イギリスの独立機関、水質検査センター(テムズウォーター)による試験で、飲料水用水源へ設置しても水質、味、匂いへの影響がないことが証明されている。
それら実証試験の結果に加えて、海外での経験が大きいと森氏。現在まで60ヵ所以上、計20MWの発電所に携わっており、「たとえば架台を固定するため、池やダムなどの底面へ打ち付けるアンカー角度。これは45度が最適であることがこれまでの実績により分かっている。これ以上角度が狭まると安定はするが架台全体が小さくなるし、反対に45度を越すと不安定になる。他にも、パネル設置角度は12度が他のパネルに影響を及ぼさない最適な角度であるなど」と説明する。
同社は架台の販売に加えて、アンカー設計も行う。
森氏は「大型の案件はもちろんだが、今後は売電目的だけではない、地産地消型の水上太陽光発電所向けへの出荷なども積極的にしていきたい。15年は60MWの出荷を目標としている」と語った。