新栄電子計測器、IVカーブトレーサ新発売
大画面で操作性アップ
計測機器メーカーの新栄電子計測器(神奈川県藤沢市、成勢幸一郎社長)は昨年12月、ストリング毎に太陽電池の発電量を測定するIVカーブトレーサの新製品を発表した。データメモリを増やし、機器の操作性・機能性を向上させた。
新製品『IVH-2000Z』は、1画面で6ストリングの比較が行えるハンディサイズの測定器。従来品は測定画面が小さくモノクロ表示だったが、新製品は画面サイズを従来比約3倍に拡大し、カラー表示に対応した。
測定項目は、動作電流、動作電圧、内部抵抗など9項目。付属品として同社製の無線式日射・温度計を用意した。
本測定器は、1ストリングの測定からデータ保存の時間を含めても10秒程で計測できる。成勢幸一郎社長は、「天候は常に変わる。測定時間の短縮化が重要だ。機器は4つのボタンと画面タッチで操作でき、作業者が慣れるまでに時間を要さない」と話す。
また、保存できるメモリ量を400ストリングから800ストリングに増やし、1台で約2MWの計測を可能にした。
新製品は標準価格45万円(税別)で12月に販売を開始した。また発売から1年半で400台販売した従来品も、継続して売り出すという。
新社長に成勢幸一郎氏
同社は2015年1月1日付で役員人事を行った。成勢幸一郎取締役営業部長が社長に昇格し、前社長の成勢明氏は会長に就任したほか、専務取締役などの役員も交代。経営陣の若返りを図り、時代のニーズに即した商品開発に力を入れる構えだ。
成勢社長は、「太陽光関連の計測機器は当社売上高の約2割を占める柱の1つ。計測器や監視機器の活躍はこれからなので、まだまだ成長が見込める。同時に、当社の本業であるバッテリーテスタやカメラの検査装置などの新製品開発にも力を入れていく」と意気込む。