NECネッツエスアイ、パネル単位での遠隔監視接続箱発売
年間50MWの販売を目指す
NECグループで社会インフラ工事などを手掛けるNECネッツエスアイ(東京都文京区、和田雅夫社長)はこのほど、太陽光パネル1枚単位での故障や劣化を特定できる遠隔監視内蔵接続箱を発売した。太陽光発電所の新設案件において計約6MWほどの受注がある。今後、年間50MWを目標に拡販していく。
同製品はパルス検知型デバイス「SOKODESU(ソコデス)」を取り入れ、パネル1枚単位での故障や劣化などを特定できる。各ストリングにパルス波を送り、その反射を解析し、セルの断線やコネクタの緩み箇所を特定するという仕組み。システム・ジェイディー(福岡市早良区、加島淳司社長)が開発し、特許を取得している技術を取り込んでいる。
同社は太陽光発電所のEPC(設計・調達・建設)を手掛けており、O&M(オペレーション・アンド・メンテナンス)も行う。同社の社会インフラソリューション事業本部の別府正康社会インフラ販売推進本部長は、「我々は建設して終わりという考えではない。20年の継続性を見据えて、経年劣化などを含めた維持管理が今後重要になると考え、製品開発に至った」と経緯を語る。
同製品は新設、既設の発電所に対応し、既設の場合は既にある接続箱と太陽光パネルの間に割り入れる。共に16ストリング、24ストリング仕様があり、「ストリング数などについても個別で対応できる」(別府本部長)。接続箱を最大24台まで管理することができる中央管理ボックスと920MHz無線で通信し、そのデータを同社監視センターで監視する。異常などを発見した場合は、発電事業者やメンテナンス業者などに知らせる。価格は1MWあたり1000万円ほど。対応パネルは多結晶、単結晶、HIT等の結晶系パネルとなっている。