ノヴィス、タイに進出
年度内に事業所開設へ
太陽光商社のノヴィス(京都府宇治市、山口洋史社長)は年度内にもタイに事業所を開設し、4月より海外市場へ参入する方針だ。タイでは主力の卸売り事業とともに施工を請け負う体制を整える。タイから東南アジアへ販路開拓を目指す。
2006年設立の同社は、住宅向けに販売・施工を手がけていたが、FIT制度の導入以降、産業用太陽光発電向けの卸売り事業を伸ばした。13年3月期に11.7億円だった売上高は、16年3月期には50.4億円へ伸長。今期は60億円を見込む。
東京支社の支社長、山田絢也執行役員は、「国内市場が縮小しているという印象はない」としつつも、「今後システム価格は下落し、市場も徐々に小さくなるだろう。成長を維持するためには、海外市場への参入が必要になる」と話す。
そこで同社は年度内を目途にタイに事業所を開設し、海外展開の拠点を築く構えだ。タイでは産業用発電所向けに商品を販売していくほか、施工の元請けにもなるという。
タイでは年間の消費電力のうち約70%を天然ガス資源によって賄っている。だが近い将来天然ガスの枯渇が懸念され、再生可能エネルギーに注目が集まっている。同社はタイを橋頭堡にし、東南アジアへ販路を拡大する。
一方、国内市場について、山田執行役員は、「安定的な収入を得るために、住宅用を伸ばしたい」と語った。