渡辺電機工業、低圧太陽光向け計測機器拡販
信号変換機や計測機器、デマンドコントローラーなどを開発・製造する渡辺電機工業(東京都渋谷区、渡辺秀禧社長)はこのほど、低圧用太陽光発電向けに発電量を計る計測機器の提案を強めている。計測機器はLAN接続可能なWeb対応型で、CTセンサを使用し発電電力を計測するもの。太陽光発電のO&Mの需要を見込み、「低圧向けに安価な監視システムを提供する」(営業本部営業部システム営業グループ佐田憲治主任)。
同社は、電力、水、ガスの使用量を一括で管理するBEMS向けのパッケージシステムを製品化している。それを活用して、昨年3月、低圧用太陽光発電向けにセイコーソリューションズのソフトウェアと組み合わせたパッケージ製品を発売した。
同製品は単相3線、三相3線を6回路まで計測することができる。計測機器は、メール通知機能を備えており、計測したデータを指定のメールアドレスに送信することができる。送信したデータは、ソフトウェアで自動解析され、最大10点のグラフ化と、エクセルベースの帳票の作成が可能だ。
佐田主任は、「計測機器は、低圧の太陽光発電の遠隔監視にも活用できる。自前でO&Mを手掛けるエンジニアリング系の事業者に納入するケースが多い」と話す。
計測機器、3Gルーター、ソフトウェアを含め初期導入費用は40万円程度。月額800円から1080円のプランで提供する。佐田主任は、「通信の専用サーバーが不要で維持費がかからないので、ランニングコストを下げることができる。太陽光発電向けには、低圧をメインに遠隔監視を安価に済ませたい人向けに提案したい」と語った。