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屋根技、岐阜の板金工事業者を買収

太陽光発電用取り付け金具製造の屋根技術研究所(愛知県高浜市、都築城二社長)は9月16日、岐阜県の板金工事業者、フジカケ(可児市、宮道健二社長)を買収したと発表した。フジカケの持つ金属屋根のノウハウを吸収して製品開発に生かし、幅広い需要に応えられる体制を構築する。

屋根技はフジカケの発行済み全株式を取得した。買収金額は非公表。技術営業部牧野信孝部長は「金属屋根市場には伸び代がある。ただ当社には金属屋根のノウハウが十分になく、買収で補いたい」と話す。

屋根技は昨年12月にも、群馬県で板金工事を手がける小林板金工業へ出資を発表し、販路拡大に努めている。

もともと瓦屋根の副資材の製造を手がけてきた屋根技は、1994年から住宅太陽光発電架台の開発に着手し、以来着実に実績をつけてきた。09年に始まった住宅余剰電力倍額買取り制度後、住宅用太陽光発電の普及が進むにつれ出荷量も拡大。FIT制度も追い風となり、13年度には年間およそ9万棟分のシステムを出荷したという。

ただ14年度以降、市場の縮小の影響で出荷量は減少している。現在売上高の9割を太陽電池向け金具が占めるため、対策は必至だ。一方屋根用資材においても、昨今の地震のために軽量な金属屋根に注目が集まり、瓦製品の出荷に翳りが見えているようだ。

そこで屋根技は金属屋根事業に力を入れ、業容を拡大する方針を掲げた。今回の買収により、フジカケが蓄積した板金工事のノウハウを用いて、太陽電池の取り付け金具はもちろん、屋根用資材における製品開発に役立てる。同時に、製品の開発から、施工まで一貫して手がける体制の構築を目指す。

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