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シーサン、低圧発電所販売強化

パネル出荷年間100MW目標

パネル供給する発電所のデータを集め、実発電量の高さをアピールしたいという

中国の太陽電池モジュールメーカー、シーサン(CSUN)の日本法人は、地上設置型の低圧用太陽光発電所のパッケージ販売を強化している。土地探しなどの案件開発から行い、自社で設計・調達した太陽光発電システムをつけて販売する。モジュールメーカーの優位性を活かし、コストパフォーマンスを訴求する考えだ。

シーサンは、2013年に日本に進出した。14年4月には、半導体設備向け部品メーカーのフェローテック(東京都中央区)と合同で日本法人を設立。これまで累計で200MWの出荷実績がある。

しかし、シーサン日本法人の馬家祥営業部長は、「他の中国メーカーに比べると実績が少ない」と分析し、「中国国内でも技術研究に力を入れている。品質と発電量をアピールしたい」と巻き返しに向けてモチベーションを高めている。発電の安定性と耐久性に優れているという5本バスバーのモジュールや、降雪地帯の屋根への設置に適したスーパーブラックモジュールなどを拡販していきたい考えだ。

また、自社で土地探しから行う低圧用太陽光発電所のパッケージ販売にも力を入れるという。馬営業部長は、「自社のモジュールに、中国本社のネットワークを活用し、安価に仕入れたPCSと架台を組み合わせて販売する」と語る。kWあたり税別で8.8万円からの価格を設定し、コストパフォーマンスの高さを訴求する。

日本の太陽光市場は縮小傾向にあるが、馬営業部長は「売電価格が下がっても、中国から材料を安価に仕入れることができるので、利益は確保できる」と自信を持ち、「製品を導入した発電所の実績データを積極的に開示することで、モジュールの高品質を証明していきたい」と戦略を語る。

今後は営業人員を現在の3名から、6名以上に倍増するなど体制を強化し、年間出荷量100MW規模を目指すという。

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