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ジー・スリーHD、ソーラーフロンティアと協業

300MW建設へ

ジー・スリーホールディングス(東京都港区、奥田泰司社長)は7月27日、ソーラーフロンティア(東京都港区、平野敦彦社長)と太陽光発電事業の協業で基本合意したと発表した。傘下のエコ・ボンズが開発した案件で、ソーラーフロンティアが資金調達やパネルなどの供給を行う。共同で300MWを建設する計画だ。

同社の環境関連事業は、自社発電所の運用とエコ・ボンズによる案件開発や太陽光発電商材の販売からなる。10月に発表した2016年8月期の売上高は15億円と、中核事業に育ちつつある。今回発表したソーラーフロンティアとの協業により、今後同社が開発する案件の大部分で、ソーラーフロンティア製のCIS薄膜パネルが採用されることになる。

協業の背景には、今年6月の人事異動がある。エコ・ボンズの代表取締役社長に、前ソーラーフロンティア社員の香藤紘一氏を迎えたのだ。

若干35歳にして要職に抜擢された香藤社長は、古巣との協業について、「自分自身が所属していたこともあり、品質の高さを熟知している。不具合が少なく安定的なエネルギー供給に優れており、実発電量が高いので採算も十分に取れる」と胸の内を明かした。

また、8月には未稼働案件の買取りを、積極的に行う方針を示した。国内全域の高圧以上の発電所を対象に、総額30億円をかけて、合計100MWを取得する。採算性を確保した上で、自社で所有するか、投資家に販売するかを決めるという。

香藤社長は、自社の強みを「会社が大きすぎず小さすぎないところ」だと分析する。

「大手は開発許可や土地の確保、電力会社の契約など各種許認可がおりないと投資の判断が下せない。逆に中小企業では億単位の投資は難しい」からだ。

「当社は経験値のあるメンバーが、大手よりもいち早く踏み込んで投資の判断ができる」(香藤社長)というように、香藤社長を中心に個人の経験を活かし、提案を強めていく考えだ。

エコ・ボンズの香藤紘一社長

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