Inside News

柳井電機工業、メンテナンス用ドローン開発

ソフトウェアでデータ解析も

撮影したデータは解析ソフトを使用し俯瞰で確認できる

日立製作所特約店の柳井電機工業(大分市、柳井智雄社長)は、太陽光発電所のメンテナンス用ドローンを開発した。上空から撮影したデータを専用のソフトウェアで分析し、パネルの状態を俯瞰で確認できる。メンテナンスのコストダウンを訴求し、多くの顧客を抱えるEPC向けに販売する。

同製品は、ドローンに取り付けたサーモカメラで、上空から太陽光パネルを撮影して使用する。撮影した画像データを専用の解析ソフトに取り込むことで、異常の原因となるホットスポットを割り出すことができる。

ドローンは、事前に発電所のCAD図から経路をプログラムすることで、自動運転で飛行する。バッテリー1本で7~8分飛行し、その間で約1MW分のパネルを調査できるという。

同社は、2年前から太陽光発電所の保守メンテナンス需要をにらみ、製品開発を進めてきた。大分市内にある82MWの大規模メガソーラーで実験を重ね、製品化にこぎつけた。

新規事業推進チームリーダーの仲野公敏氏は、製品の優位性を「肉眼で見えないホットスポットを俯瞰で確認できる。ソフトウェアとの連携により、報告書の作成やデータの蓄積もできる」と説明する。

定価は680万円で、専用ソフトウェアや事前のオペレーショントレーニングも含まれる。仲野氏は、「保守・点検のユーザーを多く抱える事業者であれば、人件費を大幅に削減し、十分に採算を取れる」とし、大手EPCなどへの導入を見据える。10月から販売を開始し、代理店を複数募集する意向だ。

同社が開発したYANAIソーラーコプター

Inside News を読む

一覧を見る