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アンフィニ、福島に工場新設

海外展開視野に

協定を締結したアンフィニの親川智行社長と楢葉町の松本幸英町長

太陽光パネル製造のアンフィニ(大阪市、親川智行社長)は9月2日、福島県楢葉町と進出協定を結んだ。総工費約75億円を投じて太陽光パネルの新工場を建設する。生産規模を最大300MWまで引き上げ、海外で拡販する狙いだ。

アンフィニは、楢葉町が推進する復興計画で定めた産業再生エリア内に工場を建設する。敷地面積は約3万㎡で、延床面積約1.7万㎡の鉄骨造り2階建てだ。9月中に着工し、来春の完成を見込む。

操業開始までに約60名以上の従業員を抱え、初年度は太陽光パネルを100MW生産する予定だ。その後、100名程度まで人員を増やして24時間体制での稼働を目指していく。

楢葉町役場で行われた進出協定の締結式には、アンフィニの親川智行社長や楢葉町の松本幸英町長らが出席した。親川社長は締結式の挨拶で、米国とフィリピンに現地法人を有していることに触れ、「福島工場の完成後は、海外での現地法人を5~10拠点に増やしたい」と海外展開を強化する意向を示した。

工場で生産する太陽光パネルは、「結晶系だが、セルをレーザーカッターで切断し、空間を少なくする独自技術で製造する」(親川社長)。

さらに、福島県に工場を新設した理由について、親川社長は、「提携する産総研の研究所があるなど、太陽光パネルの生産技術が結集している。福島に拠点を置くことで、独自技術の開発に役立つ」と説明した。

一方、楢葉町の松本町長も、「楢葉町は9月で避難区域指定の解除からちょうど1年が経過する。この重要な時期に町民の帰還意欲を高めるためにも、新たな雇用の場の確保につながる協定締結は何よりも明るい話題だ」とアンフィニの進出を歓迎し、支援を約束した。

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