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CV21、球状シリコン太陽電池提案強化

(左)球状太陽電池内蔵型道路鋲(右)4月発売の薄型タイプ

クリーンベンチャー21(京都市南区、室園幹夫社長)が球状シリコン太陽電池の提案を強めている。昨年11月、中国企業と協業して開発した球状太陽電池内蔵型道路鋲の販売を開始。4月には厚さを変えた新製品を発売した。

同社は2013年1月から中国企業に球状太陽電池セルを供給し、中央分離帯として使える道路鋲の開発に取り組んできた。日本における独占販売権を得て、昨年11月に販売を開始した。

道路鋲には、5×15㎝の基板上に1m粒の球状太陽電池約1800個を印刷したセルほか、LEDライト、バッテリーを内蔵している。バッテリーは満充電の状態でLED電源の72時間分の電力を供給可能。昼間に電力を蓄え、夜間になれば自動で発光する仕組みだ。厚さは2.5㎝で、自動車道における中央分離帯としての使用を想定している。約20tの荷重に耐えられるという。価格は9800円である。

さらに4月には遊歩道や自転車専用道向けに厚さを0.9㎝へと変えた新製品を発売した。価格は1万4800円だ。

同社はスペインの太陽電池メーカー『イソフォトン』の正規代理店として、モジュールを日本で販売してきた。昨年度は前期並み10MWのモジュール販売実績をつけたが、室園社長は「日本の太陽電池市場は縮小傾向にある」と話し、こう続けた。

「今後は当社の球状シリコンしか使えないような用途と、それを求めるユーザーを探し、差別化を図る必要性がある」。

これまで同社は球状太陽電池の生産を抑えてきたが、今後は徐々に稼働率を高めていく方針を示唆した。

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