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仏シエル・テール・グループ、徳島で自社水上ソーラー建設へ

出力630kW

自社水上ソーラーの完成予想図

水上設置用太陽光発電の先駆者である仏シエル・テール・インターナショナルの日本法人、シエル・テール・ジャパン(東京都墨田区、森一社長)が、徳島県阿波市で同社初の水上設置太陽光発電所を建設する。出力は630kWで、4月に着工し6月の稼働を目指す。今後、岡山や香川などでも自社水上ソーラーを開発する計画だ。

今回建設する発電所には、京セラの多結晶パネルを約2400枚、仏シュナイダーエレクトリックのPCSを1台採用する。架台は自社製造し、パネルを支えるメインフロートを約2500台、作業用路として使う第二フロートを約5000台使用。架台の固定に際して、水底にアンカーを45本ほど打ち込む。

総事業費は約1億5000万円。年間発電量は8万kWhを見込む。発電した電力は四国電力に27円/kWhで売電し、年間での売電収益は2200万円を想定する。

同社の森一社長は「FITの買取り単価が下がるなか、コスト低減は必須。やみくもに架台のコストを落とすのではなく、設置工事なども含め、トータルコストを低減していくためにも自社で発電所を開発する」と話す。

今後も「電力の地産地消を推進していきたい」(森社長)と、徳島の他にも香川や岡山、奈良や三重など、現時点で計4MW強の自社水上ソーラーの開発を計画中だ。それらを見据えて、「たとえばアンカーを水底ではなく、周りに打つことで潜水する必要がなくなり、工期も短縮できる」など、安全面も含めてコストダウンの方法を検討。架台も「小さくしたり、材料を変えたり」試案している。

同社架台を使用した水上ソーラー

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