PVGS、両面発電型パネル新製品発売
性能1.2倍 価格3割減
両面発電型太陽光パネルを製造するPVGソリューションズ(神奈川県横浜市、石川直揮社長)は、両面発電型パネルの新製品を今年4月に発売する。従来製品の1.2倍の性能で、価格は3割減で販売する。
営業部兼北海道支店の鹿野康行部長は、「自社の従来製品からW単価30円程度値段を下げた。日本メーカーの通常のパネルと比べると、発電量は20%増え、値段は10%上がるので、20年という長い目で見れば、競争力は充分ある」と自信を覗かせた。
同社は自社ブランドの両面発電型太陽電池セル『アーソン』を販売している。セルは自社工場で、パネルは海外メーカーに受託し、両面発電型パネルの製造・販売を行ってきたが、今春から技術ライセンスを供与した海外工場での一貫生産に切り替え、コスト削減を図る。なお今回販売するパネルには、自社開発したN型単結晶セルを使用する。
太陽電池セルは、今期、海外で20MW出荷した。両面発電パネルは北海道などの積雪地方で販売を伸し、国内での出荷は累計8MWに達した。
石川直揮社長は、「北海道など、積雪地方での普及を目指す。太陽光発電に適さないと言われるようなニッチな市場を開拓していく」と意気込む。
同社は2007年に設立し、太陽電池セル製造の技術支援事業を海外で展開。11年愛媛県内に自社工場を立ち上げ、セルの製造、パネルの販売に力を入れた。従業員は31人。