ソーラーフェニックス、営農型太陽光設備を保育園に設置
太陽光関連商材を販売するソーラーフェニックス(東京都千代田区、谷口茂社長)は15年11月、千葉県松戸市の保育園に営農型太陽光設備を設置した。パネルの下で営農できる専用の設備を園庭に建てて、園児の遊び場を確保した。営農型太陽光設備の用途が広がりをみせている。
保育園の建物は新築5階建てビル。同社は屋上に設けられた園庭に自社の営農型設備『グリーン&ソーラー −MEGA10』を設置した。出力は18kW。発電した電力は全量保育園で使用される。
営農型を提供した経緯について、同社専務取締役の畔柳立子氏は、「ビルの建築士から、子供が遊ぶので、夏は日よけに、冬は光を取り込める設備を採用したいという要望があって、パネルが可動する営農型を提案した」と話す。
パネルは、5インチ角のセルを48枚搭載した中国タイタンPV製の単結晶型。出力130Wで、1580㎜×541㎜×35㎜の小型タイプだ。これを138枚使用した。
架台は、溶融亜鉛メッキの単管パイプを用いた可動式だ。パネルの角度を水平から直角に調整できる。パネルを固定するグリップは営農型の小型パネル用に開発したもの。電動ドライバーで架台に設置できる。グリップ本体はアルミ、ボルト部分はステンレス製である。
畔柳氏は「最近は、営農型設備をビルのテラスなどに設置したいといった問い合わせも多く、様々な場所に設置される機会が増えている。部材に特長を出せるように研究開発を続けていく」と話した。
同社は2010年に太陽光事業に参入した。従業員数は19名で、名古屋と上海に支社を持つ。