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ナック、関東の太陽光施工店を傘下に

エコ&エコと日本エコクリーンを2月統合へ

住宅販売のナック(吉村寛社長)が、太陽光発電システムの施工会社を傘下に収めた。昨夏にエコ&エコ(東京都新宿区)を、今年1月に横浜市の日本エコクリーン(神奈川県横浜市)を買収。住宅用太陽光システムの販売に力を入れる狙いだ。

ナックは、全国の工務店6000社の販売網を活用して、新築住宅向けに太陽光システムの拡販を目論んでいたが、施工体制が手薄だった。そこで建築コンサルティング事業で取引関係にあったエコ&エコの太陽光の施工事業に着目。エコ&エコを吸収して施工の強化を図った。

エコ&エコ社長の安永正弘氏は2007年に日本エコクリーンを、翌08年にエコ&エコを設立し、都内で太陽光システムの施工や省エネ商材の販売を手掛けた。10年にエコ&エコ福岡店を、13年には日本エコクリーン仙台店を開設。東北や九州へ販路を伸ばしていた。

ナックの傘下に入った経緯について、安永氏は、「住宅用太陽光の全国展開という点で、当社の方針とナックさんの狙いが一致した」と話す。

一方ナックは、「全国のネットワークが広がり、売上の底上げが見込めると判断した。住宅用太陽光は、これまで施工部門がなかったが、今回の統合によって、既存の卸売から施工までワンストップで提供できるようになる」とコメントした。

エコ&エコは、資本金が8000万円、15年3月期の売上高は前年比30%減の6億円だった。日本エコクリーンは資本金1000万円、15年3月期の売上高は5億円である。

ナックは買収した2社を2月1日付けで統合する。社名を「エコ&エコ」とし、安永氏を社長に留任させる。経営資源を集約して販売を強化する構えだ。

今後について、安永氏は、「既築住宅にも力を入れる。省エネ商材の販売やリフォーム事業など、太陽光システムから波及した様々な提案ができる。長期的に見ると、今は目先の利益よりもシェア拡大が優先だ」と語った。

統合後は50人体制となり、ナックの建築コンサルティング事業の太陽光関連部門を一手に担う。

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