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コナジー・ジャパン、太陽光発電所100MW開発へ

独EPC(設計・調達・建設)大手コナジーの日本法人、コナジー・ジャパン(東京都千代田区、大髙秀幸社長)は、2015年に6件計100MWの太陽光発電所の開発に着手した。今年はこれらのEPCを担当するほか、順次案件を売却していく構えである。

同社は、開発が滞っていた太陽光発電所の事業者や土地の所有者から土地やIDを取得。各種許認可手続きや電力会社との系統連系協議を済ませ、着工可能な段階まで開発を進める。この時点で案件を売却するか、あるいは建設して完成した発電所を売る。売却先は主に海外の投資家だ。

大髙秀幸社長は、「当グループは世界で1000MWの太陽光発電所建設に携わってきた。ファイナンスが難航している案件も、当社がEPCやO&M(管理・保守)を担えば融資がおりる場合が少なくない」とアピールする。

エンジニアリング会社として1998年に設立した独コナジーは、パネルやPCS、架台まで自社で製造し、発電所を建設してきた。現在機器の製造部門は切り離したものの、豊富な施工実績を武器に世界各地でEPC事業を展開している。

同社の施工の特徴は、独自のラミング工法にある。架台の支柱と一体にした基礎を地中に2m程度埋め込んで固定する工法で、同社は通常の円筒形ではなくシグマ型の杭を使う。

大髙社長は「摩擦が生じ、抜けにくいシグマ型の基礎を、施工性の高いラミング工法で採用することによって、コストを抑えつつ耐久性を担保できる。当社が施工した発電所の架台が自然災害で壊れたことはない」と自信を見せる。

同社は、EPCとO&Mを請け負った案件には5年間の発電量保証を提供している。年間の日射量と太陽光発電の設備容量を掛け合わせ、発電量と売電収入の理論値を計算、その値に届かない場合に差額を保証する。

昨年11月、日本で建設業許可証を取得した。今期は昨年の案件を順次建設していく。

大髙秀幸社長

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