ヒデ・ハウジング、IPP40MWへ
建築、不動産業を営むヒデ・ハウジング(愛知県豊橋市、高橋秀幸社長)が発電事業を推進している。これまでに13件、計8.4MWの太陽光発電所を竣工し、今後16件、30MW超の開発を計画。独自のソフトウェアで発電所を設計し、収益の最大化を図る。
同社は2014年3月から発電事業を開始した。設計は自社で行い、施工は委託する。現在6件、12MWの発電所を建設中だ。開発予定の案件も多く、計30件、40MWの発電所運営を目指している。
今春、太陽光発電所の出力を解析するソフトウェアを開発した。パネルやPCS、ケーブルなど、各デバイスの特性や抵抗値を割り出し、コンピュータ上に仮想回路を組む。様々な条件下による発電ロスをシミュレーションし、20年間の総発電量、売電収入を求める。そして土地代やシステム単価などの投資額と売電収入を照らし合わせ、内部収益率を計算。「能率の高い発電所を設計できる」(高橋秀幸社長)。
高橋社長は「太陽光発電所は経験則に基づいて設計されている。例えばパネルの容量がPCSの出力に比べて大きい過積載の場合、根拠を持ってパネルとPCSの出力を決めている事業者はいないはず。収益最大化という目的のもと、すべてを計算した上で発電所を建設するべきだ」と説く。
15年5月期の売上高は約14億5000万円。その8割が賃貸物件の家賃収入だった。今後5年を目途に太陽光発電事業へ100億円の投資を計画している。5年後には売上高30億円を想定しており、売電収入がその半分を占める計算だ。