ユメヤ、自社発電所 来夏5MW稼働へ
バイオマスに参入
太陽光EPCのユメヤ(愛知県春日井市、都世子徹社長)は来夏までに4件、5MWの自社発電所を稼働させる計画だ。今後は国内外で太陽光のみならず他の再生可能エネルギー製品も扱う。太陽光市場の縮小を見据え、業容拡大を図る。
同社は2013年、愛知県瀬戸市に0.5MWの発電所を建設し、発電事業を開始した。来夏までに同市でさらに1.5MW、宮崎市で2MW、大阪府豊能町で0.75MWと、計4件、約5MWの発電所を運転開始する予定である。「今後さらに5MW、太陽光発電所の開発を計画している」(都世子徹社長)。
同社は2000年から住宅用太陽光システムの施工を始めた。当初施工件数は月に20〜30件程度だったが、実績を積み、余剰電力の倍額買取り制度が始まった09年は、集合住宅も含め年間1500件施工した。
FIT制度を機に産業用の施工が増加した。部材調達と合わせて施工を請け負う場合もあれば、施工だけを担うケースもある。加カナディアン・ソーラーを軸に京セラやソーラーフロンティアのパネルを扱い、PCS(パワーコンディショナ)はTMEICやダイヘン、独SMA製を揃える。
前期は産業用では低圧を中心に100件、10MW、住宅用は400件程施工した。都世子社長は「電力会社からの系統連系の回答が得られなかったり、林発許可が下りなかったりして、想定よりも完工した発電所は少なかった」と振り返り「成熟した太陽光は今後再エネの中心ではなくなっていくだろう」と予測する。
同社はバイオマスやバイオディーゼルなど、24時間安定的に電力を供給できる再エネ電源の開発を進めていく方針だ。11月末、支社を構えるタイの現地企業と協業し、日本とタイで太陽光ほかバイオマス発電事業に取り組むと発表。「生ごみや家畜の糞など、有機物を使うバイオマス発電システムを販売、施工していく」(都世子社長)。
15年6月期の売上高は前期比6億円増の20億円。今期も同程度で推移する見込みだ。