ラスコジャパン、キュービクル向け杭基礎販売
太陽光発電所の基礎を製造するラスコジャパン(兵庫県三木市、島谷学社長)はこのほど杭基礎をキュービクル用にも販売する考えを明かした。2020年11月に大手電力傘下の電気工事会社に初納入し、工期短縮や施工費低減の効果を確認。他の案件にも提案していく。
同社の基礎は、鋳鋼製の土台から4本の鋼管杭を地面に斜めに挿して固定するタイプ。1個あたりの重量が8㎏程度と軽く、設置の際に重機が不要な点が特徴だ。主に傾斜地や狭隘な道の先にある山間の太陽光発電所などで使用されてきた。同社はこの基礎が1個で約2tの荷重に耐えられることもあり、太陽光発電所用含め、キュービクルの基礎として提案していく。
同社開発部の中塚正明次長は、「大手工事会社からキュービクルの基礎として使えないかという引き合いがあり、狭小地での施工性や工期短縮に繋がる点を評価いただき、採用された」と話す。
一般に、キュービクルにはコンクリート基礎が使用されているが、コンクリートが乾く時間も含め、施工に1週間程度かかる。これに対し、同社の杭基礎を用いれば、打ち込んだ杭の上にアルミフレームを組めば済むため、工期は最短で半日に短縮されるという。
価格も安いようで、たとえば2MW規模の太陽光発電所に設置するキュービクルの場合、地盤にもよるが、コンクリート基礎が100万円程度とすれば、同社は工事込みで80万円前後まで抑えられるという。