髙嶋電気工事、売上微減16億円 蓄電池に活路
太陽光発電システムの施工を手がける髙嶋電気工事(大阪府門真市、髙嶋蔵社長)は、2015年10月期の売上高が前期比6%減の16億円で推移する見通しだ。主力のシステム販売が振るわなかった。蓄電池の提案を強め、巻き返しを図る。
住宅用太陽光市場の縮小に伴い、同社は住宅用の施工件数が前期比2割以上減少する模様だ。太陽光事業が総売上高の8割を占めるだけに、同事業の減速が売上を押し下げた。
それでも高嶋社長は「ここからが勝負」と意欲を見せ、蓄電池の販売に力を入れる考えを示す。「電気代が上昇すれば自家消費の動きはさらに強まる」(高嶋社長)と予測し、昨年末から補助金を活用して蓄電池を約300台販売した。
同社は2000年から住宅用システムの販売・施工を開始した。営業エリアを「門真市内の本社から日帰りで設置できる範囲」(高嶋社長)に限定し、販売から施工まで請け負う地域密着営業を展開。当初の施工件数は年間10件程だったが、ピークの13年には700件まで実績を伸ばす。
FIT制度の導入後も一貫して住宅用に軸足を置き、件数にして住宅用が9割以上を占めるという。扱うシステムはシャープ製を中心に国内メーカーの製品で、累計施工件数は10月1日時点で7300件に達している。