NTTスマイル、低圧向け監視システム出力制御に対応
NTTスマイルエナジー(大阪市中央区、谷口裕昭社長)は7月27日、低圧向け遠隔監視システム『エコめがね』に出力制御対応機能を加えた新製品を発表した。今年10月に発売する予定だ。
同社の低圧太陽光発電設備向けの遠隔監視システム『エコめがね』は、PCS(パワーコンディショナ)の交流電流をCTで測定する装置。発電所全体の発電状況を把握でき、低圧向け遠隔監視でシェアを伸ばしてきた。
だが、今年1月の省令改正で指定電気事業者管内は出力制御対応設備の導入が義務化され、同社は遠隔監視と出力制御機能を一本化したパッケージ商品を開発した。
商品名は『エコめがね全量モバイルパックパワコン接続タイプ』。通信回線が付いた遠隔監視装置に制御機能を持つセンサを内蔵し、電力会社のサーバからの指示に応じてPCSを制御できる。
本機は、RS485通信で最大12台のPCSとの接続が可能。PCSが計測した電力量情報を取り込み、施主や販売店に発電状況を表示する。現在PCSはオムロン製の「KP□K2-A」、「KP□M-A」、「KP□R-A」に対応しているが、それ以外のメーカーの製品にも順次対応させていく。
同社の谷口裕昭社長は、「出力制御の仕様詳細が決まり次第、自動でファームウェアのアップデートができる体勢を整えている。追加設備や費用は不要。我々から太陽光設備の導入を後押ししたい」と話す。
新製品の価格は、出力60kWまで測定できる従来機『エコめがねモバイルパック60k』と同等か、それ以下を目指しているという。
「既設の低圧発電所における監視システムの導入率は2割程。監視レベルの異なる新旧両製品を提案できるようになったので、既設の発電所にも販売を強めていく」(同)。
新製品に搭載されている新型センサは、電力会社からの指示を受けるだけでなく、負荷側の情報を受け取る双方向の通信が可能だ。クラウドとの連携を前提に開発した新型センサを活用して、蓄電池やスマート家電なども制御できるよう、改良していく方針だ。