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トクジュウジャパン、和歌山で10MWの発電所開発へ

太陽光デベロッパーのトクジュウジャパン(大阪市東淀川区、寿和司代表)は2016年6月までに出力10MWのメガソーラーを開発する計画だ。これまで低圧案件を中心に事業を進めてきたが、10MWを超える大型案件の開発を始めた。

同社が本格的に太陽光市場に参入したのは約2年前。発電所開発と機器の卸売りを手掛ける。「我々は後発組」と同社の寿和徳会長が語るよう、40円案件はほとんど実績がなく、36円案件の低圧を中心に昨年は事業を進めた。15年6月期の太陽光関連の売上は約1億円で、うちデベロップ事業が8割、機器の卸売りが2割を占めた。

今期は、前期から取り掛かっていた10MWの案件が完成する予定で16年6月期の太陽光売上は30億円を想定している。他の事業も同時並行で進めており、「上振れする可能性もある」という。他にも和歌山県で65MW規模の発電所開発を計画しているなど、関西圏を中心にさらなる事業拡大を目指している。

今後は自社ブランドによる製品販売にも力を入れる。太陽光パネルはn型単結晶の両面受光型を、PCSは小型分散型を、架台は追尾式をそれぞれ中国企業へのOEM(他社ブランドでの生産)で製品化し、積極的に提案していく。両面受光型パネルや追尾架台など、価格よりも実発電量に重きを置いている点が特徴だ。

「買取り価格が27円となり、イニシャルコストばかりを気にするプレーヤーが多いが、我々は20年の発電量を最優先に考え、長期的な視点で製品を提案する。27円案件でもIRRは6%くらい取れる計算だ」(寿会長)。

同社は追尾架台などのデータ収集も兼ねて、低圧の自社発電所を今期中に稼働させる予定だ。

寿和徳会長

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