Inside News

ラプラス・システム、計測システムに新機能

蓄電池システム対応・故障診断一新

(左)蓄電池に対応した「Solar Link ZERO」の 計測表示画面(右)「Solar Link ARCH」の故障診断画面

ラプラス・システム(京都市伏見区、堀井雅行社長)は6月、太陽光発電所向けの計測システムに新機能を追加した。蓄電池対応型の計測表示システムを発表したほか、遠隔監視システムの故障診断機能を刷新。付加価値を高めて提案力を強める狙いだ。

産業用の蓄電池対応型の計測表示システムは、蓄電池の放電電力と現在の蓄電池の残量を表示するもので、最大5台の蓄電池に接続できる。現在、ニチコンや東芝、GSユアサ、エリーパワーなどの蓄電池に対応。今後、順次対応機種を増やしていく予定だ。

同社は蓄電池の需要が増えていることから新機能を開発。社長室の坂貴志主任は「学校や公民館など、産業用太陽光発電所向けに提案していく」という。

既に同社の計測表示システムを設置している事業者は、作業にかかる費用は別途必要だが、ソフトの入れ替えは無料で設定できる。

また同社は6月下旬に遠隔監視システムのオプション機能である故障診断も新しくした。これまでは日射量や気温から発電電力量を推定し、実発電量を求めたうえで、ユーザーが任意に設定した基準と照合して故障を診断していた。しかし、故障かどうかの判断は相対比較によるもののみだったため、「より良い判断ができる機能の充実が必要であった」(社長室の尾藤美紀主任)。

そこで、新しい故障診断システムでは、診断対象を、従来のPCS(パワーコンディショナ)のみに加え、PCSとストリングの組み合わせも可能にしたうえで、故障判断に定量的な基準値を設けた。

具体的には、PCSを監視する場合は、「交流電力が0.1kW未満」の状態が、5分ごとの診断で3回連続検出されると異常と判断する。ストリング監視の場合「直流電流が0.1A(一部機器では0.1mA)未満」、直流電力の測定時は、「直流電力が0.1kW未満」の状態が、5分ごとの診断で3回連続検出されると異常を認める。日射が一定以上なければ診断は実施されない。

Inside News を読む

一覧を見る