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エクセル、O&Mツール販売強化

PR値評価可能な遠隔監視システムも

運転開始する太陽光発電所が増え、O&Mへの注目度が高まるなか、最適なツール選びが欠かせない。そんななか、電子・電気機器用試験器製造のエクセル(埼玉県さいたま市、富樫昌之社長)が、O&Mツールの提案を強めている。

同社は、伊・HT社の日本総代理店として太陽光専用のO&M機器を販売。ストリング毎の電流・電圧特性を測定するIVカーブトレーサや、絶縁抵抗、開放電圧、短絡電流値を測定できる『多機能PVテスター』などを揃える。これまでの販売実績は、IVカーブトレーサが約200台、多機能PVテスターが約40台に及ぶという。

富樫昌之社長は、「両方とも太陽光専用のツールで、太陽光発電協会が公表している保守・点検ガイドラインに準拠した試験が行える。竣工検査や定期点検時に使用してもらえれば。IVカーブトレーサは、不具合の恐れがある時に現場で使う機器としても活用できる」と話す。

両製品とも、日射計とパネル温度測定センサを標準付属しており、日射量やパネル温度の実測値をもとに、測定値をSTC(標準試験条件)換算できる。モジュールの定格値をあらかじめ登録しておけば、STC換算による合否判定も可能だ。

「多機能PVテスターであれば、開放電圧や短絡電流の測定値をSTC換算できる。例えば開放電圧は温度によって変動するため、相対比較では判断が難しい。だからこそSTC換算による絶対比較が重要になる」(技術部の小林稔課長)。

同社はO&Mのセミナーを積極的に開催している。製品の説明や使用方法だけでなく、保守・点検ガイドラインの解説なども行っており、「依頼を受けて講師を派遣することもある」(富樫社長)。

また同社は、独・ソーラーログ社の遠隔監視システムを販売している。PR(パフォーマンスレシオ)値で評価する機能を搭載しているのが特徴だ。日射計で測った日射量をもとに期待発電量を算出し、その値と実発電量の差をPCS(パワーコンディショナ)単位で比較・評価できる。

「日・月・年単位で自由に比較でき、O&Mを手掛ける方々にとって、有用な機能となり得る」(小林課長)。

現在、対応しているPCSは安川電機、新電元工業、オムロン。累計実績は約6MWで、主に分散設置型のミドル級発電所に採用されているようだ。

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