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不要パネルは自前でリサイクル!?

環境保全サービスが専用装置を販売

パネルリサイクル装置『ガラスわけーるⅡ』

廃ガラスのリサイクルを手掛ける環境保全サービス(岩手県奥州市、狩野公俊社長)が、今年からパネルのリサイクル装置を販売している。不要になった太陽光パネルを自前でリサイクルする動きが広がるかもしれない。

同社はリサイクル事業の一環で、2012年10月、本社敷地内にパネルのリサイクル装置を設置、パネルの回収・再利用を始めた。「パネルの組成はガラスが約85%、樹脂が約15%。回収し粉砕して、分別すれば、資源として有効活用できる」(狩野公俊社長)。

13年に処理したパネルは3000枚程度だったが、14年は1万5000枚に急増したという。

昨年の処理量が増えた理由のひとつに、自然災害があるという。台風や大雪の影響で歪や割れが生じたパネルが増加し、同社にも多く持ち込まれた。

パネル1枚のリサイクルを、同社は1000円で請け負う。パネルの出力を250Wとすると、リサイクルコストはW単価4円。経済産業省が目標としている5円をすでに下回る。

それでも廃棄パネルが10MWを超えると、処理費に4000万円以上かかる。専用の装置を購入して自前で処理する方が負担を軽減できそうだ。

狩野社長は、「装置の購入を求める問い合わせが増えた。そこでパネルの厚みをボタンひとつで設定できるようにしたり、粉砕工程を短くしたり、使いやすく仕様を変更して、今年から装置を売り出した」という。

同社は、『ガラスわけーるⅡ型』の商品名で、システム一式を約5000万円で提供する。

狩野社長は、「15年度はBOSを含む太陽光関連設備が7万~9万t廃棄されるという予測もある。分別してリサイクルするのが本当のエコの形。壊れたパネルを倉庫に眠らせることなく、素材にして再利用してほしい」と述べた。

太陽光発電の導入量が年間3~4GWになれば、やがては年間30万~40万tのパネルが廃棄される。パネルの回収・再利用に関するルールの策定やシステムの整備を急ぐ必要がある。

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