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ジャパンエネルギーグループ、太陽光カーポート販売好調

上・2台用『ゼロポート』、下・2月EXPOでお披露目する1台用

太陽光発電のシステムインテグレータ、ジャパンエネルギーグループ(東京都港区、石原誠一社長)が、太陽光設備を搭載したカーポートの販売を伸ばしている。屋根上の太陽光パネルと同カーポートで出力が10kWを超えれば、ユーザーの買取り期間が20年に延びる。導入メリットを訴求して拡販する狙いだ。

屋根に10kW以上のパネルを載せることができれば、住宅でも20年の全量売電が実現する。10kW未満の10年の余剰売電より経済的メリットが高いため、すでに住宅メーカー各社が片流れ屋根の10kW超住宅を商品化している。

それでも屋根面積の制約上、恩恵を享受できるのは一部の新築住宅の施主に限られ、既築住宅のユーザーに至っては、よほど大きな家でもない限り、パネルの増設は難しい。ならばカーポートの屋根を活用しようというのが同社の提案だ。

同社は車2、3台駐車できるカーポートに4~6.25kWのパネルを設置した太陽光カーポート『ゼロポート』を独自に開発した。屋根に10kW以上のパネルが載らない場合でも同製品を活用すれば可能性は拡がる。

「主なターゲットは既築住宅」(同社の坂口敬司常務取締役)だ。12年7月以降10kW未満の太陽光設備を導入した住宅であれば、増設して10kWを超えると、余剰売電の期間が当初の売電開始時から起算して20年に延ばすことができる。

同製品のパッケージには、モジュール、パワーコンディショナ、ケーブル、アルミ合金架台、『エコめがね』による遠隔監視システム、自然災害保険、メンテナンスが含まれる。15年1月には日本ERIによる建築基準法の規定に則った確認済証を取得した。

モジュールは、東芝、インリー・グリーンエナジー、BYDの製品を扱っているが、今後は国内大手メーカーの設備も扱う予定。『ゼロポート』の販売価格は、車2台用が施工費込みで180~200万円。全国約200社の代理店が販売する。

坂口常務は「2台用の市販価格は250~300万円超ではないか。当社はシンプルな構造と調達コストの低減で、差をつけている」と話す。

同社は13年5月に創業。14年5月期の売上は11億7000万円だった。『ゼロポート』の販売が6割を、発電所向けのシステム卸が3割を占めた。今期の太陽光システムの出荷量は20MWを見込んでいる。

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