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ケイジェイシー、独・クリナー製架台・施工で14年10億円超

岩手県一関市2.2MW発電所 南北−10°東西20°の傾斜地

独・架台メーカー、クリナーの代理店であるケイジェイシー(東京都荒川区、文大成社長)が、メガソーラー向けの架台販売と施工で売上を伸ばしている。14年12月期の売上は、前年度比ほぼ倍増の10億円だった。特高案件の施工が売上を牽引した。

同社は、クリナー製のスパイラル杭と架台を用いた施工を行っており、部材のみの卸販売は行わない。現在は自社で10台の杭打機を所有しており、同社の施工ライセンスを持った約40名が施工を手掛ける。

同社の文社長は、「部材を販売すれば出荷量は増えるが、施工品質を担保することができない。スパイラル杭は、回す力と地面に押し込む力の2つのバランスが重要で、杭打機の操作技術も要する。確かな引張強度を出すためにも、自社で施工まで行うスタンスを貫く」と話す。

杭打機は土地の傾斜20度まで対応可能。これまでに日本国内で施工した案件のうち、約半分の40MWほどが傾斜のある案件であったといい、作業者も傾斜地での施工に慣れが出てきた。

とはいえ、傾斜がある土地には地面に岩盤があることが多く、平坦な土地に比べて時間がかかる。

「今年度は、10MW以上の商談も複数進んでおり、施工スケジュールによっては杭打機を5~10台追加することも検討している」と文社長は述べる。

一時、2012年に1ユーロ100円だった為替は、現在145円を上回り、当初の計画よりも価格が跳ね上がった案件もあるという。

「36円の案件であればまだ採算が合うとして、なんとか承諾いただいている。欧州製の架台は、材料にコストをかけている分、施工が容易で人件費が安くなる。そういう点が評価され、日本の発電所で採用いただいてきた。今後も施工性を追求した商品開発で、日本市場に合う製品を提供していきたい」(文社長)。

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