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アブリテックジャパン、住宅用商材を強化

10月285Wモジュール販売開始

10月発売の285Wモジュール

台・太陽電池モジュールメーカー、アブリテックの日本法人アブリテックジャパン(東京都中央区、胡書豪社長)が、住宅用モジュールを中心に製品ラインアップを増やしている。屋根材一体型モジュールの開発や建材販売も視野に入れ、住宅関連商材で成長したい考えだ。

同社の本社兼工場は台湾の屏東県に位置する。現在のモジュール生産能力は150MW。セルはサプライヤー数社から購入する。日本の大手モジュールメーカーのOEM(他社ブランドでの生産)を手掛けながら、自社ブランドでの販売を行ってきた。

同社はモジュール製造時、3度のEL検査を行う。理由について営業本部長の松井繁氏は、「OEM委託元の品質基準が高いためだ。モジュール製造過程で、ハンダ付けやプレスをするとひびが入ることがあり、厳しい検査基準を適応している」と述べる。

当初、モジュール生産の100%が他社ブランドだったが、「OEM生産品はエンドユーザーが購入するとき値段が高くなる。品質に自信があったため、いいものを安く販売できると思い自社ブランドの販売を始めた」という。

同社は10月より住宅向けの単結晶285Wモジュールの販売を開始した。基準変換効率は19.9%で、市場で販売されている高出力製品に対抗する商品として販売を強化する。

「従来品の出力は260Wなので、10kW超の屋根には39枚のモジュールが必要だったが、新製品は36枚でよくなり必要な面積が減った」(松井氏)。

14年1~9月の日本向け出荷量は37MWで、うち7割が住宅用だ。松井氏は、「今後も住宅用を強化する。現在、瓦一体型と屋根一体型のモジュールを試作中。単純なモジュール販売だけでなく、日本での市場ニーズを読んで、様々な商品展開をしたい」と話している。

「今後はモジュールのみならず、台湾製の良質な木材・床材等も卸売を行う。台湾製品を日本にアピールする商社的な立ち位置で、事業の幅を広げる」と建材分野へ力を入れていく方向を語った。

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