英弘精機、日射・気温一体型センサーを発売
自社2ヶ所目の太陽光発電所建設へ
気象計測機器メーカーの英弘精機(東京都渋谷区、長谷川壽一社長)は10月、太陽光発電所の日射強度と気温を測定するための日射計と気温計が一体となった複合センサーを発売した。従来必要とされていた気象信号変換箱を省き、コスト削減を図った。
同製品は、上部が日射計、下部が気温計となっており、1台で日射強度と気温を測定できる。信号出力4-20mAとRS-485へ変換する機器が一体となっており、気象信号変換箱が不要になったことが特長だ。
同社代表取締役社長の長谷川壽一氏は、「2つの機器を1つにし、変換箱が不要となったことで省スペース化を実現した。施工費も含むトータルコストでは従来の2分の1以下の価格で提供できる」と話す。
従来、同社が太陽光発電所向けに販売していた気温計は自然通風型で、直射日光にあたると気温計内に熱が籠っていた。新製品には気温計に強制通風のためのファンを設け、直射日光下での気温計測を可能にした。
同製品「日射・気温複合センサーPA-01」はISO 9060のセカンドクラスに準拠している。
また同社は、茨城県稲敷市に自社保有2ヶ所目となる太陽光発電所を建設する。発電規模は約1.5MWで、2015年2月の竣工を目指す。敷地面積は2万2000㎡。パネルは三菱電機製の単結晶265Wを、パワーコンディショナは東芝三菱電機産業システム製を採用した。EPC(設計・調達・建設)は三菱電機が担った。
発電所には、自社の気象計測機器と監視システムを導入するほか、太陽電池の設置傾斜角を10度と15度の2種類に分け、角度の違いによる発電量の差や、パネル表面の汚れ具合など評価研究に役立てるという。