イソフォトンジャパン、売上好調 架台販売が牽引
スペインの太陽電池大手イソフォトンの日本法人であるイソフォトンジャパン(東京都港区、ハビエル・メストレス社長)が売上を伸ばしている。2013年の売上高が12億円だったのに対し、今年1月から6月までの売上は10億円を突破。モジュールに加え、架台の販売が押し上げた。
同社は13年11月、スペインの架台メーカー、ユニバーサル(=universal)との提携を機に日本で同社製架台を売り出した。販売実績は6MWにのぼり、年内にも累計15MWの目標に到達する勢い。品数は豊富で、地上設置用から屋根上設置用、水上設置用まで取り揃え、杭打機を保有して顧客に貸し出す。
イソフォトンジャパンのハビエル・メストレス社長は、「付加価値の提供を考え、架台を扱った」と経緯を語り、地上設置用について、「部品点数が少なく、組立方法がシンプル。施工時間の短縮が図れる。欧州や南米で数百MW出荷した」とし、引き合いの多い水上用も積極的に販売していく考えを示した。
一方、イソフォトン製モジュールは、拡散光の集光性に優れるとされるマイクロストラクチャーガラスを採用。「これによって5%以上の発電アップが見込める。また、案件によっては18%の発電アップも見込める」(メストレス社長)。同モジュールには30年間のリニア保証が付与され、ユーザーは初年度劣化率3%以内、2年目以降は経年劣化率0.7%以内の出力が保証される。
なお、モジュールの日本代理店は、主に住宅用モジュールがクリーンベンチャー21、産業用がイソフォトンジャパンである。
イソフォトンジャパンは12年3月に設立。12年はモジュールの出荷量が2.2MW、売上高は3億円だった。13年に事業を本格化し、モジュールを15MW供給したほか、自社発電所を2ヵ所、計3MW稼働。現在は複数ヵ所で計9MW分の発電所を建設中だ。14年のモジュール販売は上期に12MW、通期で20~30MWを目指す。