アズ、新工場に自家消費用太陽光を導入
肌着メーカーのアズ(大阪府箕面市、武村貴司社長)は2021年1月、大分県国東市に建設した新工場の屋根上に、全量自家消費用の太陽光発電設備を設置したと発表した。発電した電力は工場と、隣接する作業員寮で使用する。SDGs(持続可能な開発目標)を推進する一環だという。
大分県杵築市に本拠を構える木元電設にEPC(設計・調達・建設)を発注し、シャープ製太陽光パネルを計150kW、新電元工業製の12.375kWのPCS(パワーコンディショナ)を7台設置。20年11月末から稼働させている。
生産子会社サンクローバの国東市内の2つの工場がいずれも老朽化していたことから、拠点の統合に着手。国東市が保有していたゲートボール場の跡地を買上げ、20年10月、延べ床面積2464㎡、鉄骨平屋建ての新工場と、32人収容可能な木造2階建ての作業員寮を建設した。工場が稼働しない休日は、発電した電力を寮内で消費する。
新工場では、2拠点で生産していた量と同程度、年間で80万~85万枚の肌着を生産する。最新の設備を導入するため、電力代の増加が懸念されるが、太陽光発電の導入により年間の電力代は、導入しなかった場合と比較し、40~50%程度低減可能だと見込む。太陽光発電設備の投資額は非公表としたものの、約10年での回収を想定している。
同社インナーウェア事業部企画生産本部サンクローバ管理課の小辻弘夫マネージャーは、「SDGsを意識し、環境に優しい工場にしたいという考えが社内で持ち上がり、検討した結果、太陽光発電の導入を決めた」と話した。