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トラバース、太陽光基礎工事倍増 40MWへ

同社が施工した基礎

地盤調査や土木工事を手掛けるトラバース(千葉県市川市、佐藤克彦社長)は、今年4月から8月までの太陽光向け基礎工事の受注量が20MWに達した。今年度の受注量は前年度比倍増の40MWを超えそうだ。

同社は12年7月に住宅向けの測量調査や地盤改良工事の経験を活かして太陽光市場に参入した。13年4月より事業を本格化し、14年3月までの1年間に約20MWの施工を完了。今年は半年足らずで前年度の受注量に並んだ。

機械装置開発部の太田大輔氏は、「展示会でのアピールや大手鉄鋼メーカーとのタイアップで知名度が上がった。お客様も様々な業者に発注され、一巡して戻ってこられるケースが増えた」と受注増の要因を語る。

同社は、地盤調査から基礎工事まで自社で手掛ける。特徴的なのは、新日鉄住金製のディンプル鋼管を自前で加工し、独自の杭基礎を製造していること。ディンプル鋼管とは、凸み面上のある鋼管で、コンクリートやモルタルとの密着度が高いという特性を持つ。これを用いて、同社は重機で地面に穴を開け、杭を建込み、コンクリートやモルタルで固定する工法を採っている。

太田氏は「スクリュー杭を直接地面に打ち込む工法とは異なる。コンクリートやモルタルが固まる間に微調整できるので、杭のレベルやズレを調整できる」と語り、「重機で地面に穴を開けるので多少の転石や硬い地盤にも対応できる。引抜強度も穴の深さや大きさを変えることで要求に応えられる」という。

価格は施工費込でkWあたり1.5~2.5万円ほど。10年の施工保証を付与している。

工期は4~5人を1班とし、1MW規模で墨出しから3~4週間で施工を完了できる。現在、太陽光向け基礎工事のチームは4、5班あるという。

また、同社は今年の夏より軟弱地盤向け用工法の提案を開始している。

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