エコスタイル、売上倍増120億円へ
ネット集客と自社施工でコスト低減
エコスタイル(東京都千代田区、木下公貴社長)は、2015年3月期の売上高が前期比ほぼ倍増の120億円で推移する見通しだ。出力10kW以上50kW未満のシステム販売が好調で、今期は50MWに達する模様である。インターネットを活用した集客活動と自社施工によってコスト低減に力を入れ、売上を伸ばしている。
同社は09年に住宅用太陽光システムの販売を始めたが、FIT(固定価格買取り制度)の開始と同時に産業用へシフト。10kW以上50kW未満の低圧向けを中心に展開した。それに伴い売上は上昇。13年3月期が30億円、14年3月期が63億円と年率倍増で推移した。
同社の強みはコスト競争力。木下公貴代表取締役社長は、「初めは訪問販売からスタートしたが、人件費が抑えられるネット営業に切り替えた。さらに施工を内製化することで安く提供できる仕組みを作った」と語る。
同社の小規模産業用システムのkW単価は、施工費込みで、折板屋根向けが19.9万円~(税抜)、地上設置向けが20.9万円~(税抜)。20年の施工保証付きで、同社が5年ごとに定期点検を実施する。
仙台、千葉、埼玉、名古屋、大阪、広島、福岡に施工拠点を構え、200人の社員のうち、120人の施工人員を抱える。主にトリナソーラー、カナディアン・ソーラー、インリー・グリーンエナジーの製品を扱っている。
今後の戦略について、木下社長は「オリジナルモジュールの開発を進めている。買取り価格が下がっても、高い利回りが出せる価格帯で提供したい」と語る。
また、同社は5月より新電力としても事業を開始した。月間5MWを上限に、買取り価格にプレミア価格を乗せて電力を買取っている。