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太陽誘電、無線ストリング監視システムを新開発

左:マネジメントユニット(親機)  右:ストリングセンサユニット(子機)

電子部品メーカーの太陽誘電(東京都台東区、綿貫英治社長)は7月末、メガソーラー向けの無線監視システムを開発したと発表した。複数の発電所での実証実験を経て、8月から量産を開始。14年度末までに2億円の売上を目指す。

システムは親機のマネジメントユニットと、子機のストリングセンサユニットで構成される。子機はストリング毎に架台に設置し、親機は1台で子機350台の情報を収集する。親機で集約した情報はサーバーに保管され、インターネットから発電状況が監視できる。

同システムは、ストリング単位での電流と、太陽光パネルの電圧の両方を検出する。新事業推進本部次世代商品販売責任者次長の増尾周氏は、「電流と電圧両方を見ることで故障原因の想定がつきやすく、精度の高い監視が可能」と話す。

子機はPVコネクタの取り外しにより設置が可能で、結束バンドで架台に固定させるため後付が容易。太陽光で電力供給し、最大消費電力は500mW。交流配線工事が不要の為、設置の初期費用を抑えることができる。「

装着が簡単なのでリース架台でも設置できる。現状パワーコンディショナの出力のみ監視している顧客に対しても、双方の情報が一度に見られるようシステム統合の準備をしている」(増尾氏)。

ストリングの数にもよるが、1MWあたりの導入費用は300~400万円程。発電状況を確認する簡易ビューアーシステムは同社が無償提供するため、ランニングコストがかからない。

増尾氏は、「この周波数帯は世界共通なので海外にも水平展開する。アメリカ、中国、インド、中東を狙う。14年3月までに2億円を目指したい」と述べた。

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