中ハイタイ・ニュー・エナジー、日本向け400MW出荷へ
中国・モジュールメーカーのハイタイ・ニュー・エナジー(河北省唐山市、王永董事長)が日本向けのモジュール出荷を伸ばしている。日本法人、HTソーラー(東京都中央区、小川智弘社長)を通じた販売に加え、OEM(他社ブランドでの生産)での供給量も拡大。2014年の日本向けの出荷量は合計400MWに達する見通しだ。
ハイタイ・ニュー・エナジーは08年12月に設立、多結晶シリコンウエハ製造から事業をスタートさせた。11年からはモジュール製造にも進出。13年5月には日本大手メーカーへのモジュールのOEMを開始し、同年6月に日本法人を設立した。14年3月にはモジュールの年産能力を150MWから600MWに増強している。
HTソーラーの蒋馳副社長兼CMOは、「FIT(固定価格買取り制度)の開始を睨み、12年秋から日本進出の準備を進めた。OEMも含めて日本への出荷が伸びており、生産を増強した。15年3月頃に1GW体制を構築できれば」と話す。
ハイタイ・ニュー・エナジーは、14年のモジュール出荷量が前年比約6倍の500MWを目指しており、日本向けは400MWを占める模様。このうちHTソーラーの出荷量は前年比約10倍の200MWを見込んでいる。
HTソーラーが日本で販売しているモジュールは多結晶及び単結晶シリコン型。セルは台湾・モテックなどから調達、EVAは日本製を採用している。営農型太陽光用の単結晶モジュールも揃え、ソーラーシェアリング協会の推奨品に選定されている。出力保証25年と製品保証10年に加え、中国の送配電会社、国家電網の子会社で保険会社である英大泰和財産保険による二重保証も受けている。
髙山省吾CTOは、「当社は新しい企業だが、最新鋭の全自動ラインを導入し、EL検査も全数3回実施するなど品質を重視している。OEM先の日本大手からも高い評価をいただいている」と話す。
アフターサービスにも力を注ぎ、国内のメンテナンス企業と提携したサポート体制を今年6月に整備した。
蒋副社長は、「製品の特長は高品質で均一性が高いことだが、仮にトラブルが生じても迅速に対応できる体制を整えた」としたうえで、「我々の品質を評価していただけるパートナーさんと長期に亘って共に事業を拡大していきたい」と話している。