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ラプラス・システム、13年太陽光監視システム2.6GW設置

現在開発中の故障診断システム

太陽光発電の監視ソフトを開発するラプラス・システム(京都市伏見区、堀井雅行社長)は、2013年単年で4581件、2.6GWの太陽光発電所に監視システムを設置した。主に200〜300kWのミドルソーラーと1〜2MWのメガソーラー向けの出荷が好調だった。

同社の13年度の売上高は23.8億円で昨年比10億円増となった。社長の堀井雅行氏は増収の要因を、「総販売件数は昨年度と大差ないが、1件あたりの規模や単価が上がった」と話す。

同社の計測端末『Solar Link ZERO』はパワーコンディショナの計測だけでなく、売買電メーターや受変電設備など、1台で最大3系統の計測が可能だ。計測データはインターネット経由でクラウドサーバに送信され、遠隔監視が可能になる。

「製品としては一つだが顧客ニーズに応じてカスタマイズする。交流出力、直流出力、ストリング監視、故障診断、パワコンの制御もできる」と応用の幅広さを語る。

先の『Solar Link ZERO』を用いたメガソーラー遠隔監視システム『Solar Link ARCH』はカスタマイズ内容により価格は150〜300万円程。僻地などに分散するメガソーラーをインターネット経由で情報管理するASPサービスを提供している。

同社は今後、シェアの低い低圧・住宅用でのシステム普及を目指す姿勢だ。「監視の世界は発電規模でなく件数。ASPサービスの提供により利用料を頂戴するので安定的な収益になる。ASPサービスによる収益は現段階で1%程、ようやく軌道に乗ったところだ」(堀井社長)。

同社は現在、3カ所ある拠点を1カ所に集約する準備を進めており、今夏にも本社を移転する予定だ。新拠点について堀井社長は「太陽電池や風車、燃料電池も搭載して、見える化の実験設備を導入したい」と話している。

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