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ヤンマー、日立と分散エネルギーシステム発売

基本システム構成イメージ

ヤンマーエネルギーシステム(大阪市北区、玉田稔社長)は6月2日より、日立製作所(東京都千代田区、東原敏昭社長)と協業して分散型エネルギーシステムのパッケージ提案を開始した。太陽光発電システムと蓄電池に加え、ヤンマーのガスエンジン発電コージェネレーションシステムと、日立が開発した連系制御装置を組み合わせた。太陽光の発電変動を、蓄電池やコージェネで調整し、省エネ・低コスト化を狙う。

同システムは、通常時は設定デマンド(最大使用電力量)を超えないように、太陽光の発電量を確認しながらコージェネや蓄電池の運転を制御する。太陽光の発電量が需要を下回る場合は、コージェネが作動し、さらに蓄電池からの放電によって電力を供給する。逆に、余剰の電力が発生する時は、蓄電池に充電する。

停電時は、コージェネが自立運転し、それを系統電源と見立てて、太陽光発電や蓄電池を連携させる。ライフラインに必要な最小限の電源を供給することが可能となる。

ヤンマーエネルギーシステムのエンジニアリング部ソリューショングループの林清史課長は「以前より太陽光を含む再生可能エネルギーの変動性を吸収するのに、コージェネが有効だという話があった」と開発の経緯を話す。

同社は1998年よりコージェネレーションシステム、『マイクロコージェネレーション』を販売。小規模向けには5kW、9.9kW、25kW、35kWの4タイプあり、累計販売数は6900台を超える。今回のシステムには35kWタイプを使う。

同システムは『マイクロコージェネレーション』を最大3台まで併用できる。太陽光と蓄電池を合わせてトータル150kWの電源を想定しているという。「今後は最大8台まで対応できるようにしていく計画」(林課長)。

中小規模の工場や公共施設、商業施設向けに、今年度5システムの受注を目指す。

マイクロコージェネレーション

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