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屋根技研、新商品で産業用へ展開

「スリムキャッチ」(上)と「タイトレクト88」。

住宅用太陽光架台の製販で実績のある屋根技術研究所(愛知県高浜市、都築城二社長)が、このほど産業用太陽光分野への展開を強めている。今年3月、産業用向けにハゼ折板用架台と重ね折板用架台の新製品2種を発売。産業用の需要拡大を睨んで、拡販していく狙いだ。

ハゼ折板用架台、『スリムキャッチ』の最大の特長は、軽量化を実現した点である。ラックレールを使用しないため、10kW相当の太陽光パネルを設置した際の架台の重量が、従来の162㎏から54㎏へ3分の1に軽減する。部材の削減はコストの圧縮に繋がり、施工性も向上したという。価格はkWあたり0.7万円からである。

一方、重ね折板用架台、『タイトレクト88』は、建物躯体と屋根材を繋ぐタイトフレームに直接取り付けられるため、従来品と比べて固定強度が増す。折板屋根の谷部に穴を開けることなく施工できるため、漏水のリスクも軽減するという。取り付け前に行う墨出し作業も不要になり、施工時間の短縮化を実現。価格はkWあたり2.5万円からとしている。

両製品とも、材質にはステンレス・アルミのみを使用しており、「錆びにくく、丈夫だ」(PVシステム営業部の牧野信孝マネージャー)。

牧野マネージャーは「数年前までは、出荷する架台の9割以上が住宅向けだった。ただ全量買取りが始まると、住宅用でお付き合いさせていただいた顧客の多くが50kW未満へ参入し、折板屋根用架台のニーズも高まっていた」とし、「折板用架台は、住宅用架台の延長線上にある。当社の技術、ノウハウが生かせる」と強調した。

同社は今年4月、住宅用向けの新商品の販売も開始した。新工法を導入し、主製品である支持瓦の施工性を向上させた。

同社は1968年に屋根工事請負業として設立。75年には工事請負から瓦や支持金具などの屋根副資材メーカーとして事業を展開、社名を『屋根技術研究所』に変更した。94年に太陽光事業に着手し、架台やシステムの販売を手掛けてきた。

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