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印モーザーベア、日本向けモジュール出荷73MW

インド太陽電池大手のモーザーベア(日本支社・横浜市港北区、小林雅人支社長)は、2013年度の日本向けのモジュール出荷量が73MWだったことを明らかにした。全量売電市場の拡大に伴い、4月以降も受注は旺盛で、既に15MWに到達。14年度は120MW以上の出荷を目指す。

同社は13年、日鉄住金物産と国内総代理店契約を締結後、多結晶シリコン型モジュールを中心に日本での販売を伸ばす。13年度は、日本向けが全出荷量の6割を占め、ヨーロッパやインド向けの販売量を上回った。

メガソーラーなどの大型案件で採用される機会が増えたことが出荷増の要因だが、日本支社長の小林氏は、「来年以降の大規模案件の減少を見越して、50kW未満の低圧産業用や住宅用、農地向けなどへ販売を検討中。スキームやパートナーを模索している」という。

同社の主力事業は光ディスク。日本を含む世界の大手メーカーからOEM(他社ブランドでの生産)を受託し、CDやDVDなどの記録メディアでは世界第二位の実績を持つ。

小林氏は、「当社の工場では、大手メーカーの技術者が多数常駐し、徹底した品質管理が行なわれている。各企業の生産体制のいいとこ取りができ、それを太陽電池製造に応用した」と話す。

インドで製造している同社のモジュールは、モジュールの信頼性保証体制に関する規格『JIS Q 8901』を取得済み。高品質を前面に出して提案を強める狙いだ。

本拠地インドでは累計約400MWの設置実績を持つ。小林氏は「人口12億5千万人のインドは、近く中国の人口を上回るだろう。エネルギー需要が高まり、発電所の建設が相次ぐが、約半数の人は電気のない生活をしている。ソーラーランタンなどオフグリッド製品の販売にも力を入れていく」と話した。

小林雅人日本支社長

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