SUS、アルミ架台拡販
13年度売上24億円
アルミフレームメーカーのSUS(静岡県静岡市、石田保夫社長)が、太陽光関連製品の販売で業績を伸ばしている。アルミ製造技術を応用した架台のほか、PCS(パワーコンディショナ)シェルターなども扱い、2013年度の売上高は24億円に到達した。
同社のアルミ架台は、陸屋根からメガソーラー向けの地上設置まで対応する製品で、軽量タイプと高剛性タイプの2種類に大別される。
軽量タイプは風速36m/秒、積雪45㎝に耐える地上設置型。パネルの設置角度に応じて、傾斜角10度、20度、30度の3種用意している。価格はkWあたり約2.5万円である。
高剛性タイプは、風速42m/秒、積雪99.9㎝の強度を持つ地上設置・陸屋根兼用モデル。高さ30mの高所にも設置できる高強度品だ。傾斜角10度、20度の2種。価格はkWあたり3.5万円である。
同社マーケティングチームの嘉村亮治氏は「アルミフレーム自体に角度がついており、角度をつけるための部材や金具が必要ないので施工性が増す。自社従来品と比べ部品点数は30%削減した」とし、「販売は好調。生産能力750t/日のうち太陽光で200tという日もあった」と状況を語る。
このほか同社はアルミ製のPCSシェルターの販売も強めている。シェルターの材質は50㎜厚のアルミパネルに発砲断熱材を挟んだもので、機密・断熱効果を高めた。アルミのサビに強い特性から、設置個所の半数は塩害が起こり得る地域だ。標準品のPCSはTMEIC、ダイヘン、日立製を、エアコンにはダイキン製を採用しているが、標準品以外も個別設計が可能だという。
同社は太陽光の需要拡大を見据え12年4月から太陽光事業に参入。現在は大手太陽電池メーカーの陸屋根用標準架台にも採用されているなど、実績を重ね、いまや太陽光事業が総売上高の20%を占めるまでに成長したという。14年度は売上高20億円を目指す方針だ。