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三井化学、モジュール技術コンサル開始

千葉に実証用発電所建設独 PIベルリンと提携

(左)茂原太陽光発電所 (右)たはらソーラー・ウインド共同事業

三井化学(東京都港区、淡輪敏社長)はこのほど、太陽電池モジュールの技術コンサルティングサービスを本格化した。今年4月、千葉県茂原市の自社茂原工場内に実証試験用の設備として出力335kWの太陽光発電所を稼働させた。封止材の製販で培ったノウハウなどを活用してモジュールの信頼性評価を行なう。

同サービスは、太陽光発電プロジェクトに投資する事業者や融資を検討している金融機関などを対象に実施する。海外製の安価なモジュールに懐疑的な顧客に対して、モジュールの耐PID試験や材料分析、工場監査などを実施し、テクニカルアドバイザーとして第三者報告書を提出する。

建設した発電所は実証試験設備として運用する。モジュールは多結晶シリコン型と化合物薄膜型の2種類で、PCS(パワーコンディショナ)は高電圧対応の直流1000V仕様の製品を設置。独自の遠隔監視システムを導入し、データ解析や発電量評価を行なう。

同社は1980年代からモジュール用の封止材、EVAを製造しており、20年以上の発電実績を持つモジュールの実証データがある。子会社の三井化学分析センターではモジュールの材料評価を行なっており、こうしたノウハウを活用する。

さらに同社は、欧州の第三者機関、独・PIベルリンと提携。PIベルリンのグループ会社であるPIチャイナがモジュール工場を監査する。

環境・エネルギー事業推進室長の福田伸執行役員は、「今後、太陽光発電所の転売などが進めば、モジュールや発電所の信頼性評価のニーズはさらに高まるだろう」とし、「海外展開も視野に、20年には数十億円の売上規模を目指す」と意欲を見せた。

同社は現在、7社の共同事業として愛知県田原市に出力50MWの太陽光発電所を建設している。

福田伸執行役員

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