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明成商会、自社システム提案強化

無機コーティングでパネル防汚

TCSグループの化学品専門商社である明成商会(東京都中央区、髙山允伯社長)は、自社ブランドの太陽光システムの販売に力を入れている。出力50kW未満を対象に営業を強化し、今年度はシステムを中心に40MWのモジュール販売を目指している。

同社が提案を強めているのが、13年4月に商品化した自社ブランドの太陽光システム、『SOLA CUBE』だ。太陽光パネルはネクストエナジー・アンド・リソースに製造委託し、パワーコンディショナはIDECと安川電機の製品を、架台は国内メーカー10社以上から取り寄せて構成した。

特徴的なのは、独自の防汚コーティング加工サービスをオプションで付与している点だ。無機コーティング剤をパネルに塗布することで、降雨時に自浄効果が得られ、汚れによる出力低下を防ぐ。施工業者には研修に参加してもらいIDを発行して、コーティング剤を供給している。

一般に他社メーカーのパネルにコーティング加工を施すと、パネルの改造と見なされメーカー保証が使用できなくなるが、同社のシステムはパネルを含めたシステムなので保証は継続される。

同社は13年度のモジュール販売が約30MWにのぼったが、このうち同システムとともに販売したモジュールが約30%を占めた。

太陽光発電営業部の藤波直樹次長は「代理店では、お客様の要望に応えられない時がある。しかしメーカーの立場になれば細かい要望にも応えられる」とし、「今年度は『SOLA CUBE』の販売割合を50~60%まで高めていきたい」と意欲を見せた。

同社は09年に太陽光事業に参入し、10年に専門部署を立ち上げた。川上から川下まで幅広い商品の取扱いを模索し、一時は日本製のワイヤーソーやバックシートなどの中国輸出を検討したが、事業化には至らなかった。

転機は12年2月。トリナソーラーから日本での販売を依頼され、正式に代理店契約を結んだ。これを機にモジュールとシステムの販売に舵を切り、現在トリナソーラー製システムを中心に様々な製品を扱っている。

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