日天、HEMS販売量今期350台へ
横浜の太陽光発電販売・施工の日天(横浜市港北区、髙瀨和明社長)は2013年度のHEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)の販売量が前期比1.75倍の350台に達する見通しだ。横浜市が実施するHEMS補助事業に4年連続で参画しており、販売実績を伸ばしている。
横浜市は、10年度より日本版スマートグリッドの構築を目的に「横浜スマートシティプロジェクト(YSCP)」を実施、その一環の「YSCP実証HEMS等導入事業(旧横浜グリーンパワーモデル事業)」でHEMSの導入を促進してきた。同事業はHEMSの導入に対して補助金を給付し、太陽光発電や燃料電池などを一緒に設置した場合にはさらに助成額を増やすというもの。この普及促進事業に、日天は10年10月から参画している。
同社の12年度のHEMS販売実績は約200台。今年度は同比1.75倍の350台を見込む。HEMSはパナソニックや東芝製を提案、太陽光発電とのセット導入の場合は、主にソーラーフロンティア製太陽光システムを採用している。
髙瀨和明社長は、「当初は太陽光とのセット提案だったが、昨年度半ばからHEMSを入口とした提案を進めている。すでに太陽光を導入済みのユーザーさんもいるので、今では70%程度がHEMS単体として販売している」と語る。
HEMSについては、「今は太陽光発電のモニタの代替品として使っているかもしれないが、機能が充実すれば用途はさらに拡がるだろう。これまでHEMSを直接ユーザーさんに販売してきた経験やノウハウは今後も活かせると思う」と話した。
なお同社は今3月期の売上高を同比約1.5倍の30億円と見込む。住宅用はほぼ横ばいで推移も、産業用途の需要が旺盛で、特に出力50kW未満の低圧向けが伸長している。
販売している住宅用太陽光発電システム及びモジュールはソーラーフロンティア製が中心である。今期の売上比率は、卸販売2に対し、直売が1となっている。