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協栄産業、遠隔監視システム開発

3G内蔵で通信工事不要

協栄産業(東京都渋谷区、水谷廣司社長)はこのほど、太陽光発電用の遠隔監視システムを開発、2013年12月より販売を本格化した。14年2月には第1号案件の納入を終えるなど実績を着実に伸ばし、14年度に200件の受注を目指す。

同社が開発した遠隔監視システムは、PCS(パワーコンディショナ)から専用ハードウェアである『PVゲートウェイ』を通じてデータを取得、3G回線を介して同社のデータセンターに送信し、常時遠隔監視するもの。異常発生時にはメール通知する。オプションでキュービクルや電力量計などを監視対象に含めることも可能だ。

PCSは現在、国内9社に対応済み。エンベデッドシステム事業本部システム第一事業部営業部の荒木久貴部長は、「当社の遠隔監視システムはマルチベンダであり、基本的にどのPCSでも対応できる。今後も順次増やしていくつもりだ」と話す。

『PVゲートウェイ』は1台でPCS10台まで監視可能。3Gの通信モジュールを内蔵している。導入費は発電所の容量によって異なる。例えば50kW未満の場合、ハードウェアは1台70万円(税抜)。ランニング費用は1台当たり月額2000円(同)と3G回線使用料同600円(同)となる。

「3G回線を使っているので、ケーブルの埋設工事なども不要。ランニングも含めたトータルコストでは十分に競争力があると思う」(荒木部長)。

同社は以前から、FA・環境システム事業部にて太陽光パネルやPCSなどを販売。そのなかで遠隔監視に対するニーズもあったという。そこでシステムやソリューション開発も手掛ける同社は、それらで培った経験などを活かし、13年9月頃、遠隔監視システムの開発に着手。12月より正式販売を開始した。

今年2月に50kW未満の小規模産業用と100kW規模の高圧案件にシステムを納入、同社にとって第1号案件となった。「3月も20ヵ所程度の設置を予定している。低圧分譲型での引き合いが旺盛だ」(荒木部長)。

また同社は、現場での一次対応などを行うメンテナンス網の構築を進めている。荒木部長は、「アライアンスも含め、ネットワークを構築したい。トータルでのサービスを14年度上期にも提供していければ」と話した。

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